HSPに医療職は向いてないのか?作業療法士が語ります

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    最近、自分がHSPという事に気づいた医療職のあなた。

    私、実は医療職向いていないんじゃないの?

    そう感じていませんか?

    今、実習先で壁にぶち当たっている、もしくは医療職の学校に通っていて、「自分医療職に、本当に向いているのかな?」と感じているあなた。

    目指していた医療職を諦めるのは、まだ早いです。

    ぽん

    私は病院での勤務経験が7年ある作業療法士です。

    私が学生だった頃は、HSPなんて概念も知られておらず。

    社会人になり、自身がHSPに当てはまると分かってから、このまま作業療法士を続けるべきか、悩んだことがありました。

    作業療法士といっても、患者さんのリハビリだけではなく、

    • 新人教育
    • 多職種との連携
    • 知識・技術の向上(勉強会への参加など)

    など、やるべきことは山ほどありますからね。

    そんな私が、「HSPは医療職に向いてないのか?」という疑問について、医療職として病院で働いた経験を踏まえて、お話しさせていただこうと思います。

    • 今、既に医療職でHSPの方
    • 医療職を目指す学生の方
    • HSPでも学生でもないけど医療職を目指す事に興味のある社会人の方

    この記事を読めば、

    • 医療職に1番必要な能力
    • HSPさんが医療職を続けていくために必要な事

    が分かります。

    作業療法士のような医療職に限らず、他職種の医療職の方にも読んでいただけると幸いです。

    ぽん

    それではいってみましょう!

    目次

    まず結論から

    HSPさんは、医療職に向いていると思います。

    何故なら、医療職の共通点として、「相手の気持ちを考える」という事が日常的に求められるからです。

    相手の気持ちを考えるとは

    何故、相手の気持ちを考える事が、医療職に必要なのか?という事からお話ししようと思います。

    相手の気持ちを考える、とは、患者さんとの信頼関係を作る為に必要だからです。

    信頼を作るには、相手が困っている事をいち早く察したり相手の負担にならない関わり方をしていく必要があります。

    ぽん

    1日1時間、リハビリで関わっただけでは信頼は作れないんですね。

    これは患者さんだけではなく、多職種との関りでも同じだと思うのですが…。

    1時間×何日、何か月を積み重ねて出来るものが信頼だと私は思います。

    この、「相手の気持ちを考える。」という能力が乏しい方からすると、日頃からそれが習慣になっているHSPさんは、「何でそんなことまで分かるの?」と思われると思います。

    この時点で既に、HSPという自分の特性で、周りの人より仕事において一歩リードしていると言えるでしょう。

    また、距離感が近い、遠い…人によって苦痛に感じるこの距離感ですが、1人の時間を好む人が多いHSPさんにとって、この「距離感の取り方」も自然と上手く出来てしまう可能性があります。

    相手の気持ちに配慮し、過ごしやすい環境を作る事が出来る

    というHSPさんの能力は、医療職にぴったりと言えます。

    これはリハビリ職だけではなく、看護師さんなど他の医療職でも同じですよね。

    HSPさんが医療職を続けていくために必要な事

    さて、ここからは、HSPさんが医療職を続けていくために必要な事をお話しさせてください。

    ①職場選び

    以前の記事でも書きましたが、HSPさんが医療職を続けていくために一番大切な事、それは職場選びです。

    正直、医療技術はHSPさん、非HSPさんによって、技術の習得に差があるとは思えません。

    もちろん、人によって手先の器用さなどは違うので、細かい作業が得意、不得意という事はあると思いますが、主に差が出る場面と言えば人とのコミュニケーション場面でしょう。

    ぽん

    ここから、HSPさんが陥りやすいネガティブな状況を、見ていこうと思います。

    (1)認知症の患者さんと関わる時

    例えばある認知症の患者さんがいて、BPSD(周辺症状)が強く出ている患者さんから怒鳴られた場合。

    大声を出されるとびっくりする。かといって無視され続けるのも辛い…。こんなのが毎日続くのはしんどい。やっぱりこの仕事向いてない…。

    と感じているとします。

    ですが実際、HSPさんは、患者さんの表情やその時の周囲の状況をいち早く察し、適切な対応を取る事も出来ます。

    自覚が無くても、案外同僚からは「こういった時のこんな対応が上手い。」と評価されている事もあります。

    (2)新人教育

    自分の担当している後輩が、他の同僚から良く思われていない場合。

    板挟みで疲れるなあ…。だから教育は向いてない。でも後輩と接する時、自分が言われて嫌な事は言わないようにしよう。注意する時は他の人がいないところでしよう。

    同僚も後輩の気持ちも考えすぎてしまうが故に、板挟みの苦しさを味わってしまいます。

    ですが、相手の気持ちを理解しようとする分、人がされた嫌な事は避けるなど、実際には丁寧な対応・教育が出来ているんですね。

    ぽん

    これもHSPさん自身は気づきにくい部分だと思います。

    (3)多職種と関わる場合

    正直、○○さん(他部署の人)と関わるのは苦手なんだけど…この件を伝えておかないと、患者さんにも他職種にも迷惑になるから早めに伝えておこう。

    苦手に感じるというストレスがありながらも、感情的に動かず、先を見越して計画的に仕事を進める事が出来ます。

    そのため、自分自身は苦手な連携と感じていても、多職種から見ると「この人は仕事が速いし丁寧。」と、ポジティブな印象を持たれることがあります。

    だから職場選びは大切

    いかがだったでしょうか?

    HSPさんはしんどい、と感じている状況でも、

    感情的に動かず、計画的に、相手の気持ちを考えて行動する能力

    が、医療現場の多くの場面で発揮されています。

    ただ、そのようなポジティブフィードバックが少なかったり、部署同士で孤立している職場だと、HSPさんの能力が生かされているにも関わらず、それが評価されづらい=ネガティブな気持ちのまま働き続けてしまう事になります。

    就職して他部署の方や普段関わらない人と関わる中で、働きづらい職場にいるとHSPさんは人一倍疲れてしまい、

    やっぱり向いていない。このまま医療職を辞めようか。

    という考えに至りやすいと思われます。

    このような例もあり、HSPさんにとって、医療職が向いていないのではなく、

    医療職として働く職場が自分に合っていない

    という問題が出てきます。

    先ほども言いましたが、医療職に一番必要な事は、患者さんとの信頼関係を築く事。

    そのためには、HSPさんの特性である「人の気持ちを考えて行動する。」という一面がとてもマッチしています。

    ですが、マッチしているにも関わらず、

    • 忙しい
    • 変化が激しい
    • 高圧的な人が多い
    • 周囲のサポートが少ない
    • 裁量権(仕事の決定権)が少ない

    このような職場を選んでしまった場合。

    本当は職場が自分に合っていないだけなのに、職業自体が自分に合っていないと感じてしまい、医療職を諦めてしまう方がいると思います。

    ですが実際は、

    医療職が向いていないのではなく、今の職場、働き方が合っていない

    ここに気づく事が本当に大切なんです。

    ②多様な働き方を考えてみる

    また、リハビリ職で言うと、供給が需要を上回り、就職先が無くなるかも、と言われていますよね。

    そのため、合わない職場と分かっていながらも、ずるずる同じ職場で働かざる負えない方もいると思います。

    ですが、今は働き方も多様化しています。

    例えばひとつの職場に合わなければ、アルバイトを掛け持ちして病院と介護施設で兼務するなど、そういった働き方があっても良いはずです。

    職場にもよりますが、今は副業を許可されている職場もあるので、医療職を続けながら別の仕事をする、といった形でも続けていく事は出来ます。

    医療職だからといって、ひとつ、ふたつの職場で自分の適性を判断し、そこで合わないからと諦めてしまうのは、もったいない気もします。

    ぽん

    医療職を完全に諦めてしまう前に、「医療職を続けながら、自分にとって働きやすい方法」を考えてみるのもありだと思います。

    私の経験談 「医療職を諦めかけた話」

    ここで、私の話をさせてください。

    私は7年勤めた病院を退職後、別の病院に転職しましたが、雰囲気が合わずに体調を崩し…このまま作業療法士を辞めようかと思った事があります。

    そこで、お世話になっていた先輩に相談をしたところ、

    まだ諦める必要はない

    状況と目的によって職場を選べば良い

    という風に言われました。

    私としては、転職に失敗した経験からもう一度働くことに関して自信が持てずにいましたが、別に正社員ではなくてもパートやアルバイトなど、選択肢はたくさんあります。

    その時の状況としては、作業療法士は好きだから続けたい。

    けど大きな目的は「生活の為に働く」という事だったので、介護施設でのパートを始める事にしました。

    病院から介護施設、不安はありましたが、今の職場は周りのサポートもあり雰囲気も良く、自分に合った職場で働けていると心から感じています。

    そして、そのような職場で働いていると、「医療職としての自分」を嫌いにならずに済むんですね。

    「働いている自分を好きか嫌いか」これも、仕事を続けていくために大切なポイントだと思います。

    ③自分自身のケアを怠らない

    医療職という仕事は、体力も使いますし頭も使いますよね。

    そうすると、知らず知らずのうちに体にストレスを溜め込んでしまいます。

    周りの人は大丈夫そうだからといって、自分も大丈夫とは思わないようにしましょう。

    物事の捉え方、その環境が合う、合わないは、HSPさんに限らない事ですが人それぞれ異なります。

    「今、仕事も多くて辛い…。」「疲れが取れずしんどい…。」と言う方は、早めに誰かに相談しましょう。

    一番は上司や同僚に相談して、仕事の負担を減らしてもらうのが一番ですが、上手く行かない事もあります。

    せめて愚痴だけでも…と、友人に話を聞いてもらう事も出来ますが、アラサーにもなると友人も結婚していたり、それぞれの生活があったりして、お互い時間を取る事も難しいです。

    ぽん

    かといって、休みの日に外出して気分を晴らす!というのも、難しい事もあります。

    そんな時、おススメなのがオンラインカウンセリングです。

    オンラインカウンセリングであれば、わざわざ外出して時間をかけてカウンセリングにいかなくても、家にいて対面や電話、メールなどで家カウンセリングを受ける事が出来ます。

    カウンセリングと聞くと、何だか敷居が高く感じますが、全然そんなことはありません

    友人に話すような感覚で、気軽に今の気持ちを話してみるだけで良いのです。

    私が以前利用したオンラインカウンセリングは、メール対応で、親身に話を聴いてくれたのですが、料金が4000~5000円円と高めで、何回も利用するのは難しい…という印象でした。

    カウンセリングって、日本人の多くの方が、よほどしんどくならないと利用しない印象があります。

    仕事が辛い、夫婦関係が上手くいかない…などなど、

    悩みが深刻になってから利用するイメージ

    です。

    カウンセリングと聞くと、多くの方が抵抗感があると思います。

    ですが、海外では夫婦でカウンセリングを習慣的に受けるなど、カウンセリングは日常生活の一部になっている国もあります。

    心を健康に保つ事は、仕事でもプライベートでも大切です。

    辛い時、1人で悩むより、まずは気軽に相談してみましょう。

    今日は、HSPさんに医療職は向いていないのか?というテーマで、作業療法士の視点から記事を書きました。

    いかがだったでしょうか?

    HSP=繊細だから医療職には向かない、といった考えではなく、HSPだからこそ医療職に活かせる能力があります。

    これは本当に強みになります。

    大切なのは、HSPかどうかではなく、職場が自分に合っているのか、という事です。

    環境の変化、ライフイベントの変化に合わせて、転職も、多様な働き方も当たり前になってきています。

    今の職業、仕事が好きなら、無理に諦めようとせず、まずは職場や働き方の変更を検討してみてください!

    ぽん

    応援しています!

    最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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